ドギーバッグ英語で表記すると「doggy bag、doggie bag」です。直訳すると「犬の容器」これって何の事かご存知ですか?
「ドギーバッグ」はアメリカの外食でポピュラーな食べ残しを持ち帰るための「容器」の事です。
この「ドギーバッグ」が日本でもいろいろと議論の的になっているようです。
ドギーバッグとは何?意味は?
「ドギーバッグ」とは「レストランなどで食べきれなかった料理を持ち帰る為の袋、箱」の事です。
ではなぜ「ドギーバッグ」「犬の容器」と呼ぶのでしょうか?
レストランなどで出された料理は、当然その場で食べるために提供されているわけですが、食べきれなかった時にもったいないから「持って帰りたい」となります。
ただ、時間が経つと「食中毒などのリスク」が高まる為、お店側としては「はいどうぞ」という訳にはいかないんです。
アメリカは訴訟社会ですからね。
でも客側からすれば、食べきれなかった分はもったいないから持って帰りたい。
そこで、「犬に食べさせるために持って帰る」という建前で、客自身が食べるために自己責任で持って帰る様になった訳です。
そのため、お持ち帰り用の容器が、客、店、双方の暗黙の了解で「ドギーバッグ」と呼ばれるようになったんです。
アメリカらしい話ですよね。
ドギーバッグ普及委員会とは
でも、よく考えてみるとこの考え方って、日本人にとっては馴染み深いものですよね。
私の母はよく「もったいない」と言ってお店の人にお願いして、容器をもらって持って帰っていました。
もちろん「犬に食べさせるから」なんて言いませんでしたけどね。
お店の方も「もったいないですもんね。トースターで温めると美味しいですよ」なんて言ってくれたりしていましたね。
ただ、最近では私自身も食べきれなかったものを持ち帰るような事をしていませんでした。
平成25年度の統計では、日本の「食品ロス」は632万トンに達し、その量は例えると「毎日、国民一人一人がご飯一杯を捨てている」ほどの量なんです。
そこで、こう言った状況を憂慮して設立されたのが「ドギーバッグ普及委員会」です。
活動趣旨は以下の通り。
■活動趣旨
「お持ち帰り容器」であるドギーバッグは、行政をはじめ、製造、生産、流通、消費という多様な主体間の調整が不十分であるために普及が妨げられています。環境に優しく、食べ過ぎを防ぎ、資源の有効活用、さらには作り手への敬意を伝えることにも繋がります。
このようなドギーバッグを通じて、理想的な食文化を推進するため、下記の方針に基づき「ドギーバッグ普及委員会」を設立いたします。
(1)消費者がドギーバッグを実施するための行動指針を示す。
(2)外食産業のドギーバッグの取組を支援することで、社会的責任(CSR)の面から経営改善を提案する。
(3)ドギーバッグの普及に関する行政機関、各種団体、個人との情報交換、共同研究、講演などを通じ、マスメディアへの情報提供、各種制度立案などを推進する。
引用:ドギーバッグ普及委員会
映画などで見るドギーバックのイメージはこんな感じですね。
ドギーバッグはメリットだけじゃない?デメリットと持ち帰りの注意点
実はドギーバッグにはデメリットもあります。
それは衛生上の問題です。
もったいないからと安易に何でも持ち帰り、食品が痛んでいるのに食べてしまっては健康に大きな被害を与えてしまいます。
自宅で作ったお料理と同じですが、痛んでしまった物を食べないように注意が必要です。
ドギーバッグ普及委員会でも「お持ち帰りの基準」を設けていますので、参考にしてください。
まとめると以下の通りです。
・最近つけないように直接触れない。
・清潔なドギーバッグを使う。
・小分けにして、汁などがこぼれないようにする。
・水分はできるだけ取り除く。
・冷ましてからドギーバッグに詰める。
・急いで帰って冷蔵庫へ
・火を通したり、殺菌作用のある調味料を使用する。
食品から異臭がしたり、変色していたら捨てましょう。
ただし、食中毒菌は増殖していても色や味が変わらず、匂いもありませんので、予想外に時間が経ってしまったり、異常を感じたら食べるのはやめましょう。
ドギーバッグの意味まとめ
日本の昔からの精神で「もったいない」というものがありますよね。
この「もったいない精神」は、海外でも良い考えとして共感されていて「もったいない」という言葉が現地で使用されている国もあります。
ドギーバッグで食べ残しを持ち帰るという文化は、残念ながら現在の日本では少なくなってしまっているようです。
今回この「ドギーバッグ」を知った事で、食品だけでなく色々なものを「もったいない」と考えるようにしていけたら良いと思いませんか?
最近では定着してきた「エコバッグ」ですが、コンビニなどには持って行く方も少ない様で「マイクロプラスチックゴミ」の問題も深刻になってきています。
私も、もう一度「エコバッグ、マイバッグ」を忘れないという所から始めてみたいと思います。
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